鎌倉の静けさに、
世界の響きを
Art&Space鎌倉祭は、
古都鎌倉の寺社仏閣を
舞台に世界の芸術家たち
と共に紡ぎ出す、アート
と音楽の祭典です。
古くより、日本の寺社は、絵画、舞踊、音楽などあらゆる芸術を育み、芸術家の活動を支えてきました。Art&Space鎌倉祭は、そうした歴史的な役割を引き継ぎ、寺社を再び芸術の拠点として見つめ直す試みです。自然と歴史が息づく鎌倉の空間で、アートや音楽とともに過ごすひとときは、自己と対話する静かな時間となり、内なる創造性を呼び覚ます契機にもなるでしょう。この祭が、毎年秋に鎌倉に訪れたくなる理由となり、日本の季節のひとつの風物詩として、世界の人々の記憶にも刻まれていくことを願っています。
プログラム
10月25日(土)
静寂の竹林にたゆたうチェロの音色と鎌倉彫の夕べ
報国寺:17:00–20:00
史上初となる報国寺の夜間特別開放、水谷川優子によるチェロ独奏、後藤久慶による鎌倉彫の展示とトーク、ライトアップされた竹林、そしてティーカクテルをお楽しみください。
10月28日(火)〜30日(木)
鎌倉最古の禅院で繰り広げられる師弟の対話— 禅と芸術を通して
建長寺:10:00–16:00
鎌倉最古の禅僧院で、音楽は禅と出会う。法堂で仏像の前で繰り広げられるマスタークラスやコンサートでは、禅の問答を映すように、演奏者と指導者が対話を交わし 、 静寂と表現が交錯します。
11月2日(日)
Art & Space 鎌倉祭
2025 フィナーレ②
覚園寺:13:00–18:00
⽇本画家・宮下真理⼦の作品からインスピレーションを得て、鈴⽊隆太郎が⾳で絵に命を吹き込む。⾳楽と絵画が互いに語り合う、感性の対話をお届け。
演奏後にはアーティストを囲んだカクテルパーティーをお楽しみください。
10月31日(金)
鎌倉芸術館での⽇仏 プロ&アマの超絶響演
鎌倉芸術館:18:00–21:00
鎌倉を代表する会場でフランク・ブラレイを迎えた忘れられない音楽の一夜をお届けします。プログラムにはドビュッシー、ラフマニノフ、チャイコフスキーの名曲をお届けします。
11月1日(土)
Art & Space 鎌倉祭
2025 フィナーレ①
覚園寺:13:00–18:00
覚園寺を舞台に、アート、音楽、そして語らいがひとつに溶け合う特別なひとときをお届けします。絵画・書・鎌倉彫・陶芸の展示に加え、鈴木隆太郎、フランク・ブラレイ、ラファエル・モローによるトリオコンサート、そして庭園でのカクテルパーティーをお楽しみいただけます。
報国寺
竹の庭に息づく
鎌倉の静寂と祈り
報国寺は、1334年(建武元年)に上杉重兼によって創建された臨済宗建長寺派の寺院です。開山は仏乗禅師・天岸慧広、開基は足利家時で、その菩提を弔うために建立されました。境内には家時と、永享の乱で自害した家時の曾孫・足利義久の墓と伝わるやぐらが今も残ります。竹林に囲まれた谷戸地形の静寂な空間には、枯山水の石庭、苔むす参道、そして光や風によって表情を変える「竹の庭」が広がり、訪れる人に五感で鎌倉の美と精神を体感させてくれます。
所在地: 神奈川県鎌倉市浄明寺2丁目7-4
建長寺
建長寺は、1255年に創建された鎌倉最古の「禅寺」として知られ、臨済宗の専門道場として中国宋風の厳格な禅修行を今に伝えています。開山は中国から来朝した高僧・蘭渓道隆(大覚禅師)で、彼の導きのもと、鎌倉は禅の都として発展しました。堂宇の伽藍配置は中国・径山万寿寺を模した左右対称の設計で、現在も国宝の梵鐘をはじめ、歴史と精神性を感じさせる建築が多く残ります。「福山は松関を閉じず、無限の清風来たりて已まず」──心を開けば、誰もが禅の清らかな風に触れることができる、そんな教えが今もこの場所に息づいています。
鎌倉最古の禅寺
五山第一位の格式
所在地: 神奈川県鎌倉市山ノ内8
覚園寺
古都の原風景を今に残す 鎌倉の聖域
覚園寺は、1218年に北条義時公の薬師如来信仰に基づき建立された「大倉薬師堂」を起源とします。のちの1296年、北条貞時公が元寇の再来を防ぐ祈願のため、智海心慧律師を開山に迎え、真言・天台・禅・浄土の四宗を学ぶ道場として正式に覚園寺が創建されました。本堂である薬師堂を中心に、多くの仏像と中世そのままの自然環境が一体となった境内は、鎌倉らしい静謐な祈りの空間を今に伝えています。
所在地: 神奈川県鎌倉市二階堂421
鎌倉芸術館
鎌倉芸術館は、1993年に旧松竹大船撮影所の跡地に開館した、市民のための文化施設です。大ホールや小ホール、ギャラリーを備え、音楽・演劇・美術など多彩な催しが行われています。映画の街・大船の歴史を引き継ぎながら、地域文化の拠点として親しまれています。
松竹撮影所跡地に建つ
鎌倉の文化拠点
所在地:神奈川県鎌倉市大船 6ー1ー2
O3